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「縁 ~むかしなじみ~」の話 / 初見の感想

タイトルは言わずもがな、ふぉ~ゆ~の主演舞台のタイトルだ。わたしのブログを読む人はだいたいふぉ~ゆ~が好きな人たちだろうから、別段説明はいらないと思うけれど念のため。そしてもう一つ念のために書いておくと、基本的に福田悠太さんの話しかしていません。あしからず。

9月11日、シアタークリエにてふぉ~ゆ~三度目の主演舞台が幕を開けた。ひとつ前の記事であれやこれと好きなように恨みつらみをを書いたものだが、やはり舞台が始まることは楽しみだった。ステージに立つ福田悠太が見られるだなんて、3月末以来だから嬉しくて嬉しくてたまらなかった。とはいえ、わたしの初日は次の日の12日昼公演だったのだけど。

圧巻だった。感動した。すごかった。待ち望んだ風景が、そこにあった。

語彙力が全て吸い取られて、何も言えないのが正直な感想だった。何より本当に自分の目で福田悠太の勇姿が見れたことが嬉しかった。スタートは意外な所からだったものの、演技をしていると思うだけで泣きたくて仕方なかった。我ながらちょろすぎてひどいと思う。ステージ上の一挙手一投足を逃したくなくて、ストーリーは脇に置いたままひたすら彼の姿を追いかけていた。初見だったので、そういう気持ちになっていた。でも結局涙ぐんだりしていたので、ストーリーも楽しんでいたのが事実だ。

個人で舞台に出た二人と、そうでない二人の間に格差が出来てしまうのではないかと、わたしはずっと不安に思っていた。彼ら二人が知らない演技指導を受けていることがアドバンテージとして浮き彫りになっていたら……そう思うと不安で、心配で、そしてそんなことを考えている自分が悔しかった。そして蓋を開けてみると、そんな自分が情けなくて恥ずかし貸しくなった。何を考えていたのだろう、申し訳ないと。何故なら福田さんも、松崎さんも正真正銘のプロだったからだ。約半年の間、遊んでいたわけではないとその姿で示してくれた。辰巳くん、越岡さんに見劣りなんて全くしていない。むしろ彼らはのびのびと、「この役の人生を今まで生きてきたのだ」という風に演じていたようにも感じられた。福田悠太ではなく、鳴海大樹がそこにいた。

最後のダンスは何と表現するのが良いのだろうか。宣伝文句よろしく「魂のダンス」と言えば良いのか、一世風靡セピアを彷彿とさせる和を基調とした踊り、と言えば良いのか、正解は分からない。ただその「だんない節」という、四人にとってあまりなかっただろうジャンルのダンスに感動した。ストーリーの展開的にも四人それぞれの熱い思いが込められていることには違いないだろう。それぞれの気持ちにけじめをつけるため、自分たちのために踊っている。だから役としての思いがある上に、生身の彼ら四人の気持ちも上乗せされているのでは、と感じたのだ。とくに福田さんからは、そういった気迫がこれでもかと感じられた(ちなみに今まで数度観劇しているものの、いまだにだんない節は福田さん以外見れた試しがない)。

だんない節を踊る福田さんには、一生懸命という言葉が似合う。意味としては一所懸命かもしれない。そして大樹として乗せる気持ちは、想像がつく。だけど福田さん自身になると途端に分からなくなる。この半年分の思いなのか、それとも将来に向けての思いなのか、はたまた全然違うのか。でも彼は全身全霊で踊っている。だからこちらも息を飲んで、その姿に見入ってしまう。もともと踊る姿が好きなのだから仕方ないけれど、羅針盤でもREPAIRでも、そしてShockでも見なかった表情がそこにはある。

福田さんはどんな思いを持ってこの舞台に臨んでいるのだろう。これが初見の感想だった。

舞台は幕を開けてから進化を続けていて、まったく同じステージは無いようだ。それは手を加えられた部分であったり、ハプニングやアドリブなど理由は様々だけれど「舞台は生き物」だから。事務所の人ではない役者の方々と切磋琢磨して、そういうことに対応していく姿を見れることはとても嬉しい。どうか良いものを吸収して、今後の人生に役立てていってほしい。そしてどんどん魅了してほしい。

好きだ。わたしは福田悠太という人のことがとても好きだ。だから色々な姿が見たい。色々な役柄を演じる姿が見たい。もちろんアイドルの姿も見たい。ふぉ~ゆ~に与えらるこの先の未来が、ただの夢物語ではないことを切に願う。双眼鏡で四人だけの景色を見た時、胸に去来した切なさと喜びと色々なものが綯い交ぜになったあの感情は忘れられない。

 

 

もし、この舞台を観に行く予定がないという人がいたら、ぜひ観てほしいと思います。損はさせない……なんて大口は叩けないけれど、30歳を目前に控えた彼らだからこそ演じられる舞台です。チケットを譲りたい方もたくさんいらっしゃって、場合によっては定価を割れた金額でお譲りされる方もいるようです。お時間やお財布に余裕があれば、ぜひ四人の勇姿(ひとりにフォーカス絞りまくった文章の後に言えることではないですが……)を見てくださると、ひとりのふぉ~ゆ~ファンとして嬉しく思います。